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「戦場のアリア」 2005年 フランス・イギリス・ドイツ・ベルギー ・ルーマニア

世界の映画 映画の世界 
第87回
「戦場のアリア」(原題:Joyeux Noël)
2005年 フランス・イギリス・ドイツ・ベルギー ・ルーマニア合作 117分
〈監督〉クリスチャン・カリオン

 第一次大戦中のドイツ占領下にあったフランスのある村での出来事。その村を取り返すべく、フランス軍が至近距離でドイツ軍と向き合い、フランスの援軍としてスコットランド軍が参戦している。
 12月24日の夜、ドイツ兵となっていた歌手のシュプリングは、ドイツ兵たちのために「きよしこの夜」を歌った。するとその美しい声は、フランス兵やスコットランド兵の耳にまで届き、スコットランド軍に担架兵として従軍していたパーマー神父は、バグパイプの伴奏で応じた。シュプリングは、歌いながら陣営から出て来た。それを機に3軍の将校が出て来て、「クリスマス休戦」が実現する。兵士たちは食べ物や飲み物を交換し、家族の写真を見せ合った。お互いに憎い敵だと思っていた人たちも自分たちと同じ家族を愛する人たちだと悟るのである。パーマー神父は、皆のためにミサを行い、死者を葬る祈りをささげてあげた。その後自軍の後方からの砲撃の際には、情報を流してかくまった。やがてそうした交わりがそれぞれ上層部にばれて、別の前線へと移されていくのである。

 スコットランドの司教もやってきて、パーマー神父に「君をここへ送ったのは間違いだった」と告げる。だがパーマー神父は、こう答えた。「私は苦しむ者たちに仕えます、信仰を失った者たちにも。我らの主イエス・キリストがお導きくださったのです。私の人生で最も意義あるミサをあげるようにと。」

 映画はフィクションであるが、実際にこのような交わりは各地の最前線であったそうである。今の戦争においても、こうした交わりが広がっていけばと願う。
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