「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」 2017年 アメリカ
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第63回
「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」
2017年 アメリカ 120分
〈監督〉マイケル・ショウォルター
原題:The Big Sick
クメイルはシカゴに住み、コメディアンになる修行中。以下は彼の自己紹介ネタ。
「出身はパキスタン。どんな国?こことほぼ同じです。野球のピリ辛版、クリケットで遊ぶ。1日に5回だけ祈りを捧げる。親が見つけた相手と見合い結婚をする。『ナイトライダー』が遅れて放送される。今エピソード2が放送されたところ。それ以外は全く同じ。」
クメイルは、白人女性エミリーと親しくなり、惹かれあう。しかしエミリーは過去の傷から、クメイルは『どうせ家族に認められない』と、お互いに一定の距離を置いている。ある日エミリーは、クメイルの部屋で、たくさんのパキスタン女性の見合い写真を見つけ、二人は別れた。
エミリーは突然の病に倒れ、家族が近くにいなかった彼女に、クメイルは再びかかわることになった。意識不明の彼女に付き添う中、彼はエミリーの存在の大きさを改めて知ることとなる。
幸いエミリーの意識は戻るが、クメイルの気持ちが届くには彼自身の大きな決断と長い時間が必要であった。
この映画はクメイルとエミリーの実話に基づいている。興味深いのは、実際のクメイルが映画のクメイルを演じ、脚本も実際のクメイルとエミリーによって書かれたということ。しかも米国アカデミー賞脚本賞にノミネートされている。すてきな映画である。
私も、最近突然の病気のために8日間入院を余儀なくされた。それまで当たり前のように思っていたが、改めて健康である恵みを神様に感謝した。同時に病気の人に対して、もっと配慮しなければならないと反省させられた。病気そのものの中にも神様からのメッセージがあることを思う。